概要
実世界の状態識別を行うための手法の一つに,物体に与えた音響信号の周波数応答を解析するアクティブ音響センシングがある.この手法はハンドジェスチャ認識のための手形状の識別にも適用することが可能である.本研究では,異なる手形状に対して顕著な応答が得られる周波数を明らかにするため,範囲の異なる複数のスイープ信号に対する周波数応答を調べた.実験により得られた周波数応答のスペクトルに関して,送波したスイープ信号毎のピークに対する観察および機械学習による手形状のクラス識別精度に対する分析を行った結果,24kHz-48kHz にて手形状,実験参加者,およびタスク間における際立った差異が観察され,16kHz-32kHz,24kHz-40kHz,および 32kHz-48kHz のスイープ信号を送波した際のクラス識別率が高いことが明らかになった.したがって,16kHz-48kHz の中に,手形状に対して顕著な応答が得られる周波数が存在する可能性が高い.
注
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