BibTeXの罠

May 7, 2018 by Yuta Urushiyama

BibTeX形式の引用は多くのデジタルライブラリで提供されており,サクッと引用をつけるのに便利である.しかし,使用するにあたってひとつハマった点がある.

データ項目の記載の有無とデータ項目の表記順

そのハマった点というのは,書誌情報にデータ項目を記入するか否かでデータ項目の表記順が変わる点である.

例えば,次のようなbibファイルを用意したとする.

@inproceeding {S18,
    author = {Smith, Jane},
    title = {A Title},
    booktitle = {Proceedings of the ~},
    series = {PROC '18},
    pages = {19--25},
    year = {2018},
    publisher = {PUB},
    location = {Tokyo, Japan}
}

@inproceeding {BWY17,
    author = {Baker, Tom and Watson, Dick and Yun, Harry},
    title = {Another Title},
    booktitle = {Proceedings of the ~},
    series = {PROC '17},
    pages = {203--211},
    year = {2017},
    publisher = {PUB},
}

この2本を引用すると,次のような引用リストが出力される.

[S18] Jane Smith. A Title. In Proceedings of the ~, PROC ‘18, pp. 19–25, Tokyo, Japan, 2018. PUB.

[BWY17] Tom Baker, Dick Watson, and Harry Yun. Another Title. In Proceedings of the ~, PROC ‘17, pp. 203–211. PUB, 2017.

ここで各Referenceの最後を見ると,publisherとyearの表示される順番が入れ替わっている!

原因

[S18]にはlocationのデータ項目が定義されている一方で,[BWY17]にはlocationが定義されていないため.

対策

  1. bstファイルをいい感じにつくる

    記述量もエラーの量も多くなりそうなので,私は2つ目の対策を取った.

  2. 書誌情報のもつデータ項目の種類を揃える

    単純にデータ項目の種類を揃えることで,文献ごとにデータ項目の表記順が揺れることは回避できる.

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